上司から精神的、身体的苦痛を与えられ、どうにか追い込む方法はないか……そんな風に悩んでいる方はいらっしゃいませんか?
自分の経験上、上司や会社を相手に感情だけで動いても上手くはいきません。
パワハラには冷静な対処をしないと悪化する恐れがあり、またしっかりと対応することで今の状況はぐっと改善するのです。
そこで、この記事ではパワハラ上司への対応について、具体的な方法をご紹介します。
パワハラ上司を追い込む方法7選
パワハラ上司を追い込む方法は7つです。
- 録音など証拠集めをする
- さらに上の上司へ相談する
- 人事部やコンプライアンス部に報告
- 無視をする、相手にしない
- 転職する
- 弁護士に相談
- 労基に相談
一つずつ解説していきます。
録音など証拠集めをする
パワハラに対応する上で、一番大事なのは証拠を集めておくということです。
パワーハラスメントは「言った」「言わない」の問題になりがち。
誰かに相談するにあたり、明確な証拠があると具体的な対応に繋がりやすくなります!
- 上司の発言をボイスレコーダーに録音しておく
- 暴力や精神的ダメージによる症状は診断書を受け取る
- その都度メモを残しておく
上記のことを意識しましょう。
また、メモを残す際には『いつ・どこで・誰が・何を・どれくらい・どうした』といった5W1Hの情報を残すと客観的に伝わりやすくなります。
また改ざんできる鉛筆でなくボールペンで記載し、その日のうちに記録を残しておくことが重要ですよ。
昨今ではメールやLINEなど、文章によるパワハラもあり、この場合は消さずにスクリーンショットで保存しておくことで、証拠となるでしょう。
相談へ行く前にこのような証拠を揃えておくことで、適切に対応してもらえる確率が上がります。
さらに上の上司に相談する
社内で相談する際には、さらに上の位の上司に相談することが有効です。
相談することで注意をしてくれたり、パワハラ上司への監視を強化してくれ、最終的にパワハラの証人となってくれる場合もあります。
明確な証拠があると、動いてくれる可能性はぐっと高くなるので留意しておきましょう。
僕はこの方法でパワハラ上司から逃げ出せました。
上司は閑職へ移動。今は快適に仕事ができています。
しかしパワハラ上司を擁護する、その上司にもパワハラ気質がある場合は注意が必要です。
人事部やコンプライアンス部に報告
同じ部署の人には相談しにくいという方には、人事部やコンプライアンス部へ報告するという手段もあります。
2022年4月からすべての事業者に「ハラスメント相談窓口」の設置が義務付けられており、こうした部署には良好な職場環境を保つために管理する役割があります。
一定のコンプライアンス意識がある企業であれば、パワハラの証拠が提示された時点で、謝罪や降格など何かしらの対応が行われるでしょう。
ただ経営者や会社の風土によっては対応してもらえない場合もあり、この際には外部機関への相談が有効だと覚えておきましょう。
無視する、相手にしない
1つの手として多いのが、相手にしないというものです。
上司の理不尽な発言を真に受けずスルーすることも自分を守る方法の1つ。
立場上強い力を持つ上司や、社内環境そのものを変えることは時間や労力がかかるものです。
そのため自分の行動や意識を変える方が早い場合もあり、強いストレスを感じていないのなら無視をしましょう。
またこの段階で、職場内に味方を作っておけると気分が楽になります。
職場全体で上司へのマイナスな雰囲気を作ると、後に相談するさい、1人より複数人での方が信憑性も増します。
しかしストレスの増大に繋がるということであれば、すぐに相談しましょう。
いきなり転職する
パワハラ上司から逃げる、転職するというのも1つの選択肢です。
会社自体に問題がある場合や、証拠集めが難しい場合は転職を検討してみましょう。
急な退職はその後の業務引き継ぎ等で上司への負担が増えるだけでなく、上司の評価を下げる大きな要因にもなります。
弁護士に相談
外部へ相談する場合、特に訴訟を考えるのであれば、弁護士への相談が有効です。
優位な証拠の集め方を教えてもらえたり、会社との交渉や損害賠償請求まで対応してもらえる場合もあります。
訴訟となると損害賠償を受け取れる可能性もありますが、無罪となった場合は費用を負担することになるのでしっかり証拠集めをしておきましょう。
法務省が管轄している公的な法人「法テラス」では、弁護士への無料相談や費用の一時立替などのサポートを受けることも可能です。
法的機関を頼りたいが費用面等不安がある方にはおすすめですね。
労基に相談
外部への相談窓口の1つとして、労働基準監督署への相談も有効です。
労働基準監督署は直接対応をしてくれる機関ではありませんが、総合労働相談コーナーでは内容に応じて解決方法を提示してもらえます。
社内解決が難しいか、第三者機関による介入が必要かの判断をしてくれるため、誰に相談したら良いかわからないという場合におすすめです。
また外部への相談窓口として、無料で電話相談が可能な「労働条件相談ほっとライン」やNPO法人による相談窓口「労働相談センター」などもあります。
パワハラと戦うデメリット
パワハラ上司への対応策をご紹介しましたが、上司を相手にすることはリスクを伴います。
特に、外部機関への相談は会社へも影響が出る手段ですよね。
必ずしもパワハラが認められるわけではないので、ここではパワハラと闘うデメリットも解説します。
訴えても会社が対応してくれない
会社がパワハラを隠蔽したがる体質の場合、相談しても何も改善されない、中途半端な対応で終わってしまうという場合もあります。
噂が社内に広まり、さらに働きづらい環境になってしまう可能性もあります。
まともに戦っても勝てない
パワハラは判断が難しく、特に明確な証拠が手元に無い状態だと上司の非を証明できない場合もあります。
立場が上である上司や、会社相手となるため、労力をかけたのに勝てないという結果になることもあります。
現実的なパワハラ対処法
パワハラ上司への対応策は色々とあるものの、上司や会社が改善されるまでには時間を要します。
そのため、より現実的な解決策をご紹介します。
異動願いを出す
異動願いを出して自分が部署異動をする方法です。
この際、事前に人事部やコンプライアンス部に事情を話し、直接人事部へ異動願いを出しましょう。
異動となるまで時間がかかる場合もありますが、人事部が事情を把握してくれていれば、早期に対応となる可能性もあります。
退職したくない場合は、上司に会わない環境をつくることで大きく改善されます。
休職する
精神的な不調が出ている場合は、会社へパワハラが原因であることをしっかり伝えた上で休みましょう。
心療内科に相談することも可能ですし、診断書をもらえれば休職という形でパワハラ上司から離れることができます。
ゆっくり休むことで、今後の対処法を冷静に考えることができるでしょう。
病院に行った場合は、かならず診断書を受け取りましょう。
転職する
社内で解決することが難しい場合は、自分の未来のために転職することも1つです。
転職活動の際には、パワハラが理由であることは必ずしも伝える必要はありません。
伝える際には、愚痴と受け取られないよう、事実だけを伝えましょう。
退職する
退職する場合は、会社側にきちんと理由を説明し、次の職場が決まっていない場合は「会社都合退職」扱いになるようにしてもらいましょう。
そうすることで、失業保険の受け取り条件を有利にすることができます。
会社都合の場合、失業保険の受給手続きを行った日から7日間の待期期間の後、すぐに受給が始まります。個人都合の場合は受給までに2〜3ヶ月かかるため、新たな就職先を見つける前に退職する場合は、注意が必要です。
また退職代行サービスを活用すれば、退職にまつわる手続きを代行してもらえます。
会社や上司とのやりとりは発生しませんし、即日で退職することも可能です。
自分から伝えにくいという方には、とてもおすすめな方法ですよ。